石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの

機密費流用事件で、警視庁捜査二課の刑事に着目したノンフィクション。ドラマにもなったものの原作。

ノンフィクションのはずが、ドラマにしか見えない。二課内情、刑事の世代交代や生い立ちなど、とてもおもしろい。国税調査官や検察との関係はもっと書き込んで欲しかった。

石つぶて 警視庁 二課刑事の残したもの (講談社文庫)

集団的自衛権の思想史──憲法九条と日米安保

東大法学部をやたら嫌う人、といういい加減な先入観はなくなった。

なすべき議論がなされていないことと、それをやってきた集団が嫌いだということだった。

憲法本だと、どうしても自説に沿ったつまみぐいの書き方になるところを、国際政治のこの人は、事実と経緯を平易に淡々と検証している。

結論が何であれ、憲法論議をする人には、このような淡々とした議論をしてもらえると嬉しい、と思う本。

集団的自衛権の思想史──憲法九条と日米安保