仮面の家

引きこもりや家庭内暴力の子をもつ親が、なぜ子殺しをするか、実例を追った本。要は親の生育プロセスと、そこから来る感情の子への投影、投影された子のフラストの発現、という感じで、親が悪いということになっている。

必ずしもね、という気もするが、そういう視点で一家を立ち直らせた名カウンセラーの話は圧巻。

仮面の家 先生夫婦はなぜ息子を殺したのか (追跡ルポルタージュ シリーズ「少年たちの未来」4)

梶山静六―死に顔に笑みをたたえて

梶山静六という政治家の生き方を丹念に辿った、時事通信記者による力作。この人を知る以上に、自民党の中の動きを知れる本。政治家の資質について、時代を見抜く目、と表現しているが、世間と永田町の雰囲気の乖離に気づけたのであれば、確かに資質があったのだろう。

政治家側の情報に基づくからか、政策プロセスに官僚が出てこない。官邸の役人が牛耳ると言われている今とは、随分違ったのだろうか。

梶山静六―死に顔に笑みをたたえて