ハル回顧録

世界最大の本屋?をくまなく歩いて唯一買った本。
激動の時期に12年米国務長官を務めたハルが自分で書いたもの。枝葉がなく、とても簡潔でおもしろい。
意外と国々の性質や、その関係性で問題になるポイントは変わらない感じ。一方でスターリンをベタ褒めなのは不思議。

ボルトン回顧録との比較がおもしろい。
・ハルは表向き、ルーズベルトを褒めちぎっているが、読んでいると様々、すれ違いはあった風。直接的に言わないのが昔風なだけで、実はボルトンと同じことを言っている風。最後までお互い敬意を示していたので、関係性は全然違うが。
・ハル以外に国務長官を狙って活動した人が、ルーズベルトからの電報で失脚というか出鼻を挫かれるところがある。昔はTwitterがなかっただけで、ツイートで解雇される今とまったく構図は同じ。

ハル回顧録 (中公文庫プレミアム)