きむら式 童話のつくり方

著者の本を一冊も読んだことがないからかもしれないが、なんとなく好きになれない本。著書を事例に取り上げていろいろ解説してくれるが、たぶんファンの方がよくわかると思う。

子供だからこの程度、とバカにして書くのはおかしいとか、強く同意できるところもある。童話は全然読まずに童話作家になったそうだが、映画、劇、小説などに広く触れている感じはあり、そこはやはり他のクリエイターと同じとの印象。

きむら式 童話のつくり方 (講談社現代新書)

エンタテインメントの作り方

昔の映画を見ていると、映画をおもしろくする構成や撮り方など、ずいぶん進化したことが如実にわかることがある。この本を読むと、小説でも同じように考えて進化させることができるのだなと思う。

書かれているとおり、映画は多数の人で作るが、小説はほとんど書き手一人で作るということや、映画・マンガの場合は一瞥した中に多くの情報が含まれるのに対して、小説はそこを書き起こす必要があるというような違いから、劇的な進化が難しいのかもしれない。

こむずかしいテーマはともかく、読み手にとりおもしろいものにすることが重要という軸がしっかりしているところに好感。

エンタテインメントの作り方