インタビューをまとめたもので、しっかり構成された回顧録ではないが、その分、話が飛んだり個々人へのコメントがあったり、読み物としておもしろい。
首相について言うのも変だが、迫られてやってたのではなく、外交好きだったんだなという印象。
インタビューをまとめたもので、しっかり構成された回顧録ではないが、その分、話が飛んだり個々人へのコメントがあったり、読み物としておもしろい。
首相について言うのも変だが、迫られてやってたのではなく、外交好きだったんだなという印象。
大人のハリーポッター、という書評のとおり。一気に読んだ。
高校生が主人公なのに、なぜ「大人の」?と思っていたが、特に80年代を実体験し、その前後も実感としてわかる人の、ということだった。
geek的な夢の世界を満喫させながら、主題は仮想世界とリアル世界。ネットのフル監視社会とか人種ネタも少しだけ織り込んである。
作者のウルトラマン愛が強く感じられる。
おもしろい本。話の運びが合理的。
歴史認識があって初めて歴史があるのであり、その逆ではない。
戦中世代には、戦争を語る必要もなく、何を語るべきでないかも明らかだった。戦後世代になって、はじめて戦争中に何があったのかにに関心が向けられた。世代交代があって初めて出てきた問題。だから、過去の問題ではなく現代史の問題。
問題を捉える枠組みの説明には不満がないが、対策にはあまり語が割かれていない。
著者の「大英帝国衰亡史」はおもしろかった記憶があるが、これはかなり雑な議論。
アメリカ社会の描写は大きく間違ってはいないし、中国への対応にもっと注力しろといいたい気持ちもわかるが。
著者は北朝鮮への制裁委員会専門家パネルに参加。地道な調査方法と得た情報が密に描かれ、著者の責任感と危機感を強く感じる。
ソースや国連での同僚のことが相当書き込まれている点は、他人事ながら今後大丈夫なのかと心配になるくらい。
著者が警鐘を鳴らしているのは、制裁が抜け穴だらけという点。抜け穴を塞ぐ必要性は強く同感するが、これと並んで、北朝鮮という輸出元・輸出先を求める需要部分にも手当が必要と思う。
シェイクスピア好きの人がこんなに多いのはなぜなのかと思っていたところに、応えてくれる本。
時代背景の解説もおもしろい。流行りのストア派哲学に抗う人々の気持ちや、封建制から個人主義へ揺れる社会通念が表れているところを、実にさらっと解説している。
わくわくしながら楽しく読める国際関係史は久しぶり。
自らを文明と同一視してきたヨーロッパが、大国を抑えるために国家の関係、国際法、スタンダード、いろいろな手法を模索してきたナポレオン後。アメリカが似合わない世界的な枠組づくりを主導してきた第二次大戦後。今、中国が新しい枠組を次々作っていることを見るのに必要な背景だが、ここまでわかりやすく まとめた本は珍しい。
18世紀末に、共通データベースを作って人類全体の幸福を目指した人がいた。ネットが普及しても、国からなる社会はまだ動揺するところまで来ていない。超大国と次期超大国がある限り、国からなる社会構造がなくなることはないが、変化もある。こういう別の視点もきちんと書き込まれている。
30年後に続編を読むと、現時点では国を超えた枠組づくりに長けているとは言いがたい中国は、どのようなストーリー展開を遂げているか、と考え、勉強したくなる。
機密費流用事件で、警視庁捜査二課の刑事に着目したノンフィクション。ドラマにもなったものの原作。
ノンフィクションのはずが、ドラマにしか見えない。二課内情、刑事の世代交代や生い立ちなど、とてもおもしろい。国税調査官や検察との関係はもっと書き込んで欲しかった。