最近では「ナチス軍需相の証言」というタイトルで出ているようだが、ニュルンベルク判決の20年禁錮を終えた著者が1969年に出版したErinnerungen(「回想」?)を、翌70年に日本で出した訳本。
著者はヒトラーに気に入られた建築家で戦時中に軍需担当相を務めたシュペーア。その後、自己に都合の良い書き方をしていると批判されたようだが、「内幕」を見るには非常に良い本。この内情を連合国側が知っていたらどう違ったのかと思う。破壊力や異常さは別として、「組織」だけに着目すると、同じ傾向の組織は容易に成り立つのが怖いところ。
